ハワイ島ヒロにナニマウ・ガーデンという植物園があります、またはあった。
僕はまったく聞いたことがなかったのですが、植物好きなお客さんによるときれいな庭園で日本からの旅行者は誰もが立ち寄る場所だそうです。
それでは社会勉強に、とそのナニマウガーデンに行ってみたのです。
これがなかなか見つからない。有名な場所ならなんとかなるだろう、とあまり細かくは調べず運転していたのです。
近辺の人に聞いてもわからない。「看板がでているはずだよ」と教えてくれるのですが、見当たらない。
ハワイ島のお店の看板は適当なので、まいいや、そのうちぶち当たるだろう、とうろうろ。
道路沿いに、その昔よく日本で国道沿いのドライブインがコンビニエンスストアーとの競争にやぶれ大きな駐車場とともに捨てられている姿があったでしょう、まさしくその装いの建物があったのです。
看板などありませんが、位置関係からするとそこがナニマウガーデンなのです。多分ここだろうつぶれてしまったのだ、残念だなあ、と驚いていると、中に人が見えます。
それなら入れるだろう、と入り口らしいドアを開け、夜逃げ状態のレストランを通り、庭園の中に入っていったのです。
中もやっぱり夜逃げ状態で、草木の伸びぐあい、屋根の破損状態、ガーデンチェアーの日焼け状態から、一年以上は放置されていたのでしょう。
くもの巣をかき分けて歩いてみると、日本の会社が作ったのだなあ、とわかります。
80年代前後によく日本に出現したゴルフ場の学芸会のセットのようなクラブハウスと、国道沿いに営業を始めた張りぼて結婚式場を重ね合わせたような場所なのです。
景気のよかった時代のバブルの塔だったのだろう、と庭園の真ん中で檻の中に残された元気のないオウムをみながら考えてしまった。当時はそのオウムも庭園のアイドルとして活躍していたのだろう。
調べてみるとやっぱり日本の人が作ったみたいです。2008年のガイドブックにはまだ営業してあるように書いてあります。
親がいなくても植物はたくましく育つもので貴重な草花をまだいっぱい見ることができます。
数人、建物の周りに仕事をしている人がいたのですが、僕に気がつくと逃げていってしまったのです。
多分毎日、「ここはどうしたのですか?」と聞かれるので面倒なのでしょうね。
ナニマウとは永遠に美しいという意味らしい。世の中に永遠はない、とほんとうに社会勉強になった1日でした。
ハワイ島でドルフィンスイムとダイビングはオーシャンスピリットでどうぞ!
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