先日のハワイ島ナイトマンタの夜は長かった。
なにが長かったか?マンタが現れるまでの待ち時間が長かったのです。
エントリーしマンタ待ちの場所で、砂の上に腰を下ろし、マンタがくるまで待つこと45分。
30分を過ぎると、他のグループはあきらめて帰り始めます。
このときの判断はとっても難しい。
お客さんの残圧を確認しながら、「まだ待とうか?それとも帰るか?」
「今帰って、1分後にマンタが来たらどうしよう」
「カナダから遥々やって来てくれたお客さんです、マンタを見て欲しい」
と、時計を見ながら周りを見渡し闇に浮ぶマンタ到来に期待するのです。
40分を過ぎてギリギリまでがんばろうと覚悟を決め、船まで一直線で帰れるようにシュミレーションを開始。
お客さんの残圧から最大潜水時間を予測。
と、あれこれ計算をしていたら、僕の前に座っていたお客さんの1人が、血相を変えて闇を指差し始めたのです。
その先にはしっかりマンタがクルクルと泳いでいるではないですか!
エントリーから45分が過ぎていました。
表情や声には表れませんでしたが、周りにいたダイバーの安堵のため息が水を伝わって感じられるのです。
仕事が終わって、普段かなりの確率でマンタと出会っているので、「たまにこんな夜に出くわすと、マンタのありがたみが解るよなあ」と、ダイビング業者の仲間と確認しあうのですね。
無くなってわかる物のありがたみってやつです。
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