木曜日, 10月 13, 2011

2人の仕事は踊り子と流し

ハワイ島音楽

先日、あるハワイ島のリゾートホテルのバーで飲んでいると、目の前で音楽とフラダンスが始まった。

宿泊客へのサービスで毎日夕日の時間にショーをしているらしい。

この日は僕のほかに10人くらいの人が飲みながらフラダンスを観賞していて、数少ない拍手の中で踊り子と流しはマイペースで自分の仕事をしていた。

ハワイ島のホテルやレストランではよくバンドが入りお客さんを楽しませてくれます。

でも、時と場所を間違うと、“聞けオレの歌!”的なバンドがいて連れと話ができないくらいうるさい場合もあります。

そんな中、ハワイアン音楽系の人はたいていマイペースで、聞け聞けビームを発していないので自然に耳に入り好きなのです。

と気がつくと、フラダンサーは一足先に舞台を降り、どうやらバーカウンターで飲んでいるようす。

一方、流しは曲を続けます。

観光客にあわせてか、ハワイアン音楽のほかに全国区で有名な曲を数曲。夕日をバックにぼ~と聞いているのもいいもので酒がすすみます。

一曲終わるごとに1人1人お客さんも帰り始め、残ったのは僕と数人になってしまい、ま、席を立つのもはばかれ、「大人だし仕事もないし最後まで付き合うのが同じ島に住む者の仁義だろう」ともう1杯追加を注文。

最後の曲を終え、その流しはゆっくりと舞台を外れ帰路に着きます。

すると、彼の音楽に合わせて踊っていた踊り子がバーカウンターから離れ彼と落ち合います。

腕を組んで一緒にホテルのロビーを後にするのですね。

夫婦なのかどうかはわかりませんが、多分同じ場所へ帰っていくのでしょう。

その後姿が、神田川の曲を思い浮かべさせます。

想像ですが、2人は昼間別な仕事していて離れ離れ、夕方一緒に舞台に立つのです。

それが小さな幸せになっているのだろうなあ~と後姿から勝手に想像してしまった。

男が歌い女が踊る。

そんな古典的な芸の役割がなつかしいものです。

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