先日新聞に、スピードの水着が速いと言うことで、オリンピック日本チームが採用するかどうかで、もめているという記事を読みました。
その記事を読んで、思い出したのが、2,3ヶ月前のナショナルジオグラフィックの特集です。動物の組織をヒントに人間に役立つ合成物を作るという話です。Biomimetricsと言うらしいのですが。いろいろなるほどと思う、まねしんぼう商品があります。
海の生物ですと、ハコフグの形が新型メルセデスに採用されて、その形が燃費効率をよくするそうです。
ハワイでおなじみの、ザトウクジラのヒレが、風力発電のプロペラのデザインになっているらしく、風が少ない時でもパワーがでるように研究しているみたいです。
もう一つ、ハワイでおなじみの、緑のトカゲ、ゲッコーの足の吸盤機能を、真似して、ガラス越しに垂直に上れる人工吸盤を開発したそうです。
そして、スピードの話ですが、スピードが開発している、水着の繊維、Speedo Fastskin、はサメ肌らしいです。さめ肌は、歯形のうろこで、水の乱流を防ぐらしく、水の回転抵抗が無くなり、さめ肌ごしに水が一直線に流れるので、早く泳げるようです。
その構造を、スピードは水着に採用し、“速い水着”を研究している訳です。
だいぶ前から、サメ肌水着に注目が集まり、人間の素肌よりも、水の抵抗が少ないことがわかると、自然に選手の露出度が少なくなります。みんな、スパイダーマン姿で泳いでいますよね。選手たちも、毛をそらなくなって、喜んでいることでしょう。
もっと研究が進んでくると、イルカ肌だとか、マグロ肌、カツオ肌、または、イカタコ肌だとか出てくるのでしょう。選手がみんなで、水着を触りあって、「日本選手は、カツオらしいぞ、アメリカはイルカだ、中国はまだサメ肌らしいぞ!」とか言い始めるオリンピックが来るでしょう。
References
National Geographic. (April, 2008). Biomimetics: design by nature.