先日のハワイ島のブルーウォーターダイビングとブラックウォーターダイビングで考えたことをお話しましょう。
ブルーウォーターダイビングでは、1メートルぐらいのおいしそうなサワラと出くわしました。ハワイ語でオノといいます。うまいと言う意味らしいのですが、本当にまるまると太いオノオノなオノなのです。これまた刺身にするとうまい!!
我々の周りをくるくる餌を探している様子で泳いでいるのです。ロープにウエイトがゆらゆら付いているのですが、そのウエイトに興味があるらしく、近寄っては逃げ近寄っては逃げてを繰り返しているのです。
最後には、「食えない」と解ったそのサワラは残念そうに我々を後にしたのです。
このサワラの動きをみると、外洋の魚は好奇心が強いことがわかるのです。外洋の回遊魚は、餌ではなくても海に浮いているものに興味を示し、近くによってくるのです。
大木、クジラの死骸、魚網、その他漂流物にカツオやマグロの群れがくっついていることがよくあるのです。
なので、ブルーウォーターダイビングで船を沖に止めておくと、そんな外洋の魚が寄ってくるのかもしれません。ダイビングはほんの一時間なので、近寄ってくる魚は限られてしまいますが、もし、1日船を漂流させ、水の中を見ていれば、もっと魚が寄ってくるかもしれません。
そして、船のエンジンの音やスクリューが作る波に興味を示し、魚は船の後を付いてくるらしいのです。ま、そこにルアーを入れておけば、餌と勘違いした魚は食いつくのですね。それがトローリングです。
と考えながら、夜の海へブラックウォーターダイビングに出かけました。船を止め明かりを水の中にいれ、様子を見に水の中をのぞいてみると、でかいサメがボートの周りをくるくる泳いでいるのです。
しかもかなり浅いところを泳いでいるのですぐ船にもどりましたが、暗がりでみるサメはあまり気持ちがいいものではありません。
その後のブラックウォーターダイビングは、自分の背中の気配に気をつけながらびくびくのダイビングでした。もしかしたら、我々の周りを泳いでいたかもしれません、ライトの明かりを避けて。
ブラックウォーターは夜のダイビングなので、明かりを使います、なので明かりに興味を示す魚が今度は集まってきます。イカ、アジ、カンパチなど中型の魚が寄ってきます。
大きな海の真ん中で一見何もいないように見えますが、しっかり生物たちは生きているのです。海の変化に興味を示してどこからかやってくるのです。
人間も同じで、一見なにも変わらないように見えるいつもの飲み屋横丁で、最近できた居酒屋のちょうちんやバーのネオンに気が付き誘われて、入り口で少し考え、でも誘惑に負けてよろよろと立ち寄ってしまうです。
そして、気が付いた時は遅く、魚のように、終電まで、お酒という針で釣られてしまうのです。もし運が悪ければ、網ですくわれて、朝まで生簀の中に入れられてしまうのです。
サワラやサメを見ながら、魚も人間もやっぱり誘惑に弱い生き物なのだな、と考えてしまうのです。
でも、ハワイ島コナにはちょうちんやネオンの誘惑がすくなく悲しいのです。
“あい、すいません、いつも誤字脱字ばかりで、なにぶん不器用なもので”
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